サヨリ
- プロフィール -
スマートな身体に、ツンと突き出た下顎と赤身を帯びた口先をもつサヨリは、昔から「魚界の麗人」とか「魚界の美人」などと呼ばれてきました。日本各地の沿岸で見られ親しまれている魚です。
石川県のサヨリの漁獲量は全国でもトップクラスを誇っています。主な漁場は七尾湾や能登半島の富山湾に面した沿岸域で、春漁と秋漁があります。寿司ネタになるような大型魚は春漁で漁獲され、秋漁は干物にするような小型の漁獲が主体です。
花見魚と呼ばれるくらい、春の頃が旬です。
- メモ -
サヨリの身は、透き通るように上品で美しく淡白な白身魚。糸作りの刺身や長い身を結んで昆布だしでいただくお吸い物は、お祝いの席などで使われ、見た目に美しく食べても大変美味しいです。
寿司や天ぷらの高級素材として扱われ、塩焼きや酢の物も絶品です。また干物もあり、高価ですが価値のある味わいです。特に水揚げしたばかりの新鮮なサヨリを浜にさらしながら天日で干し上げる一夜干しは軽くあぶるととても香ばしく美味しいので酒肴に最適です。
中骨を乾燥させてからっと揚げればカルシウムたっぷりの「骨せんべい」としておいしくいただけます。
レシピ
サヨリは、魚類では珍しくビタミンCを多く含む魚です。身体の抵抗力を高め、風邪予防などにも効果があるといわれ、脂質が少なく、高たんぱく低カロリー。また血圧の上昇を抑えるカリウムや冷え性や頭痛に効くナイアシンが多く含まれます。
サヨリの刺身
シンプルでヘルシーな1品
材料(4人分)
- 新鮮なサヨリ・・・・4匹
- 刺身のケン・・・・・大葉4枚、大根の細切りなど
作り方
- ウロコを取って頭を切り落とす。腹部に切れ目を入れ内臓を取り出す。内臓を取り出した腹部の内側は黒いので綺麗にこすり取る。水洗いしてから3枚におろし、皮をむく。
- 3枚におとした身は、刺身用に切ってもよし、丸めて飾ってもよい。さらに刺身のケンなどと盛り付ける。
ポイント
3枚におろした身を酢でシメて一口大に切って季節の野菜と合わせればヘルシーなサラダに。
お好みのドレッシングでお召し上がりください。
サヨリの丸干し
サヨリの味を丸ごと堪能
材料(4人分)
- 小振りのサヨリ・・・・12匹
- レモン・・・・・・・・1個
- ハジカミ・・・・・・・4本
作り方
- 小振りのサヨリは洗って丸ごと天日干しにする。
- 程よく干せればこんがり炙るだけ。
- 皿に盛って好みでレモンやハジカミを添える。
ポイント
大きいものは刺身に、小さいサイズは干せば骨ごといただけます。
3枚におろして出た骨も干して油で揚げるとカリカリのお茶漬けに。また"ダシ"として利用することも出来ます。
サヨリの黄身酢かけ
彩の良い上品なメニュー
材料(4人分)
- サヨリの刺身・・・・4尾分
- 酢・・・・・・・・・大匙3
- きゅうり・・・・・・1本
- 塩・・・・・・・・・少々
- A:黄身酢
- 黄身・・・・・・2個分
- みりん・・・・・大さじ1/2
- 塩・・・・・・・少々
- 薄口しょうゆ・・小匙1/2
- 酢・・・・・・・大匙2
- 砂糖・・・・・・小匙2
作り方
- 黄身酢を作る。Aを湯せんにかける。混ぜながらトロリとするまで火を通し冷ます。
- サヨリの刺身に塩をふって5分ほどおき、サッと洗って酢に30秒ほどつける。
- きゅうりは小口切りにして、塩水につけてしんなりしたら絞る。
- 2、3を盛り、黄身酢をかける。