活動
- ブランド化
- 食育
- 環境への貢献
- 資源管理
- 後継者対策
ブランド化
石川県漁業協同組合ではさまざまなブランド化に取り組んでいます。
加能ガニ®・香箱ガニ
加能ガニ®
ズワイガニは、石川県の冬の味覚の代表!
県漁協は、平成18年の1県1漁協への統合を契機に、県産ズワイガニの名称を一般公募し、多数の応募の中から
「加能ガニ®」という名前を選定しました。
加賀から能登が一つになって設立した県漁協が販売・PRするふさわしい名称です。
また、良質の「加能ガニ®」には、石川県産の証として水色のタグ(水揚港の刻印入り)が付いています。
(漁期:11月6日~3月20日)
香箱ガニ
一度食べたらファンになること確実!
ズワイガニの雌は、庶民のカニ「コウバコ」と呼ばれ、石川県では古くから親しまれてきました。甲羅の中にあるオレンジ色の塊は、卵のもととなるもので「内子(うちこ)」と呼びます。小さいながらもその味わいは、名前の由来を自然に感じられる逸品です。
(漁期:11月6日~12月29日)
天然能登寒ぶり®
丸々と太った寒ぶり
珠洲市から七尾市にいたる富山湾に面した海域は、全国有数の定置網地帯です。寒ぶりはここで漁獲されています。
石川県では周年にわたり大型のぶりが水揚げされていますが、冬期間に定置網によって漁獲される脂が乗って丸々としたものを寒ぶりと呼んでいます。
石川県漁協では、県内沿岸の定置網で11月から翌年2月にかけて漁獲され、県内の漁港等で水揚げされる7kgを超える上質のぶりを天然能登寒ぶり®としてブランド化を図っています。
「鮮度」「色艶」「脂のり」が良く「丸み」のある鮮度抜群のぶりです。
能登とき海老® ~西海支所~
能登沖の深海底で生まれ育った甘えびを生かしたまま丁寧に漁獲
甘えびのかご漁は、毎年1月6日に解禁し、5月頃まで行われます。
漁場は、漁港から3時間程の水深300m前後の海域で、最も「甘いえび」を求めて真冬の日本海の時化の合間をぬって操業が行われます。
漁船は、大きさが7トン程度で、船長を含めた4人の乗組員で、餌入れ・投カゴ・揚カゴ・選別と休む間もなく作業を行います。
生きた甘えびは、甘えびの移動を予測して、その通り道に餌を入れた篭を沈め、甘えびが入る頃合いを見計らって引き揚げるかご漁で漁獲します。名人と云われる漁師は、この予測がとても的確です。
漁獲からお届けまで"低温管理"
"滅菌海水"とともにパックしてお届けします
漁業者の漁獲技術にパック技術が加わって、生きた甘えびを低コストで全国にお届けできるようになりました!
一本凍結いか ~小木支所~
釣りたてのスルメイカを船内で急速凍結"小木港 一本凍結いか"
新鮮なスルメイカを船内で急速凍結するため、高い品質が保持されています。
マイナス40℃~45℃で一本ずつ船内急速凍結をしており、刺身でもお召し上がりいただけます。
能登かき® ~七尾西湾支所・穴水支所~
能登のジューシーな味わい
能登かき(養殖まがき)は、能登半島の内浦側のほぼ中央、七尾湾で生産されています。日本海側最大の養殖産地が誇る能登ブランドの一つで全国各地に出荷されています。
七尾湾はとても穏やかな湾で、背後に青々とした森が広がり、そこから多数の河川が流れ込むため、栄養が豊富でカキ養殖にとても適しています。
餌であるプランクトンが多いため、わずか1年で出荷できる大きさに生長し出荷が可能になります。2・3年ものに比べて小粒ですが、味も風味も良く、肉厚で甘みが多いのが特徴です。
(出荷時期 10月から翌年4月)
柴垣天然岩がき ~柴垣支所~
~海のミルク~ 宇宙人も食べたくなるスペシャルミルク
柴垣の「天然岩がき」は、海士さん(男性)が素潜りで一個一個手作業で採取しています。
殻のサイズは、大人の手のひらを覆い隠すほどのビッグサイズ。1粒の大きさは、一口では頬張りきれないほどのボリュームです。
毎年この時期には多数のリピーターが訪れており、地元にしか味わえない石川県を代表する夏の絶品ブランドです。
柴垣海岸の砂浜から海に突き出た「小天橋立」とも呼ばれる長手島、この長手島の岩場から魔法の真水(みず)が湧き出ています。この魔法の真水(みず)が絶妙な柴垣の美味しい岩ガキを育てています。
(収穫時期 6月中旬 ~ 8月中旬)
また、近年では羽咋市里海曲として、漁協関係、柴垣町会、宇宙人サンダー君等で「チーム柴垣」を結成し岩ガキ応援ソングのCD化とカラオケ配信で、地域の活性化を図る活動も行っています。
黄金イワガキ ~すず支所~
水がきれいな珠洲の海で採れる黄金イワガキ。
流れが速い海底で砂に洗われながら育つので、殻に藻が付かず海の中では黄金色に輝いていることから名付けられました。
黄金イワガキは数も少ないため、海女が予約があった分だけを素潜りで採るので、地元でしか味わえません。
珠洲沖の水深15mの海底でゆっくりと成長するため、濃厚な味わいが特徴ですが、一部海域でしか獲れないため、計画的な資源管理にも取り組んでいます。
(収穫時期 初夏6月中旬 ~ 8月中旬)
海女採りさざえ® ~輪島支所~
輪島の海女が丁寧に扱う絶品!
輪島市沖の“七ッ島(ななつじま)”と“舳倉島(へぐらじま)”の周辺で、海女が素潜りで一つ一つ採っています。
岩礁又は岩場に生息するため、砂噛みがないのが特徴です。
内臓も苦みが少ないため美味しくお召し上がりいただけます。
また、輪島海女採りさざえは、角が長くて見栄えがよく、流れの速い海で育つために海藻やフジツボなどの付着物もなく綺麗です。
殻が薄いため通常より2割程度身入りが良くお買い得です。
刺身、つぼ焼き、塩ゆでなどで磯の香りをお楽しみいただけます。
(出荷時期 7月~8月
海女採りあわび® ~輪島支所~
神々が住む「舳倉島」「七つ島」からの自然の恵み
舳倉島(へぐらじま)・七ツ島(ななつじま)は輪島沖の小さな島々で、島の周囲は四季を通じて豊富な海の幸の宝庫となっています。
夏には、現在200名ほどいる海女が、ウェットスーツと水中眼鏡を身に付けて素潜りでアワビを採っています。
この輪島海女採りあわびは、栄養豊富な海のワカメ・カジメなどの海藻類を食べ育った天然もののアワビです。
養殖ものにはない風味・食感で、甘さ・歯ごたえ・身の厚さどれをとっても日本一と自負しています。
コリコリした歯ざわりが特徴の刺身のほか、水貝、酒蒸し、ステーキなどで美味しくいただけます。
(出荷時期 7月~8月)
宇出津港のと寒ぶり® ~能都支所~
能登の極上品、冬の宇出津の宝
能登町沿岸の定置網で漁獲され、宇出津港に水揚されるブリのうち、12月から1月の冬季限定で品質、鮮度に自信を持つ10キロ以上の厳選したブリが宇出津港のと寒ぶりです。
専用の白色タグを付けて出荷されています。
極寒の日本海で育った天然物でまるまる太った「のと寒ぶり」は、最高の脂ののりと引き締まった身が特徴で、刺身は脂で醤油も弾くほど。
冬の時期しか味わえない、能登の味覚「のと寒ぶり」を是非ご賞味ください。
能登とり貝® ~七尾湾漁業振興協議会~
能登の海からおいしい春!
天然のとり貝は、以前から七尾湾で漁獲されていましたが、試験養殖、試験出荷を経て、平成27年春から、本格的に養殖に取組み、出荷を図ることになりました。
七尾湾のとり貝は他産地よりも肉厚で大きく、噛むと口いっぱいに広がる甘みが特徴で、高級食材として知られています。
養殖による安定供給により、新しい能登の味覚として是非ご賞味ください。
天然能登本まぐろ
能登の新たなめぐみ 特選能登本まぐろ (商標登録出願中)
石川県漁協は、能登本まぐろブランド化推進協議会を設立し、能登沖で漁獲される天然の本まぐろのうち、一定の要件を満たしたものだけを能登本まぐろと定義しました。
定置網で漁獲され、県内の港に水揚げされた40kgを超えるまぐろを称し、ラベルを貼って、ブランド化に取り組んでいます。
品質向上への取り組み
定置網漁業者を対象とした講習会を開催し、「能登本まぐろ取り扱いマニュアル」に基本的な取り扱い方法のほか、神経抜きなどによる高度な品質保持技術等についての普及指導にも努め、能登本まぐろのさらなる品質向上を図っています。
食育
出前講座
県内各市町村の小中学校に出向いて、石川県で漁獲される水産物や漁業についてお話します。
時には、納入したお魚を使った給食も一緒にいただきます。
市場見学
小学生の皆さんが社会化見学の一環で、かなざわ総合市場や県内各支所に見学に訪れた際に、魚がどのような方法で水揚げされ、市場でセリにかけられ、どのように流通しているのかを説明し、「新鮮で、美味しい石川県産の魚をいっぱい食べてください」とPRしています。
お魚提供ボランティア
県内の児童養護施設等に出向いて、石川県で漁獲された水産物等をプレゼントしています。
環境への貢献
省エネ型漁業の推進
省エネ走行の推進に因る漁業用燃油の消費抑制や、燃費効率の高い船外機の導入等を行っています。
環境生態系保全活動
漁業者は、日頃、自主的に、海岸線に散乱したゴミや漂着物を回収するなど、海浜清掃活動を実施しています。
また、石川県における海岸愛護運動「クリーン・ビーチいしかわ」 (主催:クリーン・ビーチいしかわ実行委員会) 活動に参画し、ボランティアの方々や同じテーマに取り組んでいる各組織と協調しながら、海辺の環境保全活動を行っています。
漁民の森づくり活動
森林は適度な保水能力を持ち、川や海にさまざまな養分を含んだ水を供給してくれます。また土砂の流出を防いで砂浜や干潟を保護するはたらきもあります。
「海」の環境を守り、水産資源を育てていくためには、山や森林の保全がとても重要なことなのです。
平成8年~10年には、加賀・能登の5地区で「漁民の森づくり」を開催し、漁業者の手による植樹を行いました。
近年では、森林、河川を守る基盤づくりと沿岸漁業資源の回復のため、「クリーン・ビーチいしかわ」が実施する漁民の森づくり活動に参加しています。
天然石けん普及活動
石けんは、もともと天然油脂から作られており、分解されやすく環境への影響が少ないという特徴があります。
「わかしお」は浜の母さんが作った、海や川を守る石けんのブランドです。
資源管理
資源管理型漁業とは?
自然界の仕組みを理解したうえで、魚を減らさないように調整して漁獲する漁業を資源管理型漁業といいます。
資源管理型漁業の必要性について
今の時代は、昔に比べて漁獲される魚が減少しているといわれています。
主な理由として
- 漁業技術の向上や漁労設備の充実による漁獲量の増加
- 生活排水や工業排水、埋立により魚が産卵したり、育ったりする環境が減少していることが挙げられます。
そのため、永続的に魚を漁獲していくためには、「限られた水産資源」を管理することが重要となってきます 。
資源管理の方法について
「資源管理型漁業」といいますと、非常に広い意味で用いられておりますが、
大別すると次の管理手法が挙げられます。
- 産卵時期や稚魚期の魚を守るため、禁漁期間を設定する。
- 魚の生息地を守るため、保護区域を設定する。
- 水産資源の枯渇を防ぐため、漁獲量を制限する。
- 漁網の目合を大きくするなど、漁獲サイズを制限する。
- 稚魚を放流し、稚貝を養殖するなど、栽培漁業に取り組む。
これらの管理については、国の漁獲可能量制度(TAC制度)、県の漁業調整規則、漁協の漁業権行使規則、漁業者団体の自主規制等、様々なルールに基づいて行われています。
漁業者による自主的な資源管理
- 漁期の短縮:終漁日を早めています。
- 香箱ガニ漁:11月6日~12月29日 (H26年度漁期より開始、従来は翌年1月10日まで)
- 保護区の設定:操業しない区域を県沖合に広く設定しています。
- 網目の規制:網目を大きくし、小型ガニの入網を防いでいます。
- 改良網の導入:漁期外での混獲を避ける網を導入しています。
[底びき網漁業におけるズワイガニ / アカガレイの場合]
漁業者は、未熟なズワイガニを保護するなど、資源管理を行っています。
石川県沖合で漁獲されるズワイガニは、水深250m~400mに生息し、寿命が10歳以上であることがわかっています。また、甲羅の幅は、1年に1cm前後大きくなり、成長すると加能ガニ(ズワイガニの雄)で13cm程、香箱ガニ(ズワイガニの雌)で8cm程になります。
加能ガニが9cm以上、香箱は成熟したものだけが漁獲出来ることになっているため、店頭に並ぶものは概ね10年を要していることになります。
種苗放流
県漁協では、石川県、石川県水産総合センター、県内5地区の水産振興協議会、(一財)石川県水産振興事業団とタイアップし、経済的効果の高い種苗の放流を行っています。
ヒラメ、クロダイ、サザエ、アワビ、アカガイの種苗放流等を実施しています。
特に、ヒラメでは漁獲自主規制サイズを25cmに設定、小さいヒラメを保護し、効率の良いヒラメの資源増大に取り組んでいます。
後継者対策
新規漁業就業者確保事業を実施しているほか、(一財)石川県水産振興事業団と連携し、漁業就業者との面談や受入船主とのマッチング等を行っています。
また、漁業後継者の育成事業として、水産団体が一丸となって実施する石川県水産業活性化事業を利用し、担い手確保・育成、足腰の強い漁業経営が出来るよう側面的な支援を行っています。
詳しくは(一財)石川県水産振興事業団公式HPをご覧になってください。
(一財)石川県水産振興事業団公式HPには漁業者の求人情報も掲載しています。