ウマヅラハギ
- プロフィール -
ウマヅラハギは、カワハギの仲間。漢字では馬面剥と書き、見ての通りカワハギよりずいぶん長い顔をしていることから馬の顔を連想させたでしょう。体は楕円形でカワハギより細長く、頭の上に大きな棘が1本あります。色はやや薄く青灰色を帯び、体長は30センチ前後になります。
石川県では、定置網、刺網、底びき網などで漁獲されます。水から揚げてもかなりの間生きていたりするなど生命力の強い魚です。近年、漁業者を悩ます大型クラゲを食べることが知られるようになりました。
- メモ -
全身が硬くざらざらした丈夫な皮に覆われていますが、この皮は簡単に剥がすことができます。肉は歯ごたえのある白身で、煮付けや干物、フライなどに使われます。また、白身には透明感があり、あっさりとしていながらも甘みを含んだ上品な味で、刺身でも美味しく食べられますが、カワハギよりは少し磯臭さを感じます。
秋から冬にかけての旬のウマヅラハギの肝は絶品で、カワハギの肝にも劣りません。白くなる程たっぷりと脂がのって膨らんだ肝は、口の中で溶けてしまうほどです。肝を鍋や煮物に入れると、出汁のコクや風味が増し、味を引き立てます。また、鮮度が良い肝は刺身を肝和えにして食べると、淡白な白身に濃厚な肝が絡み、一層美味しさが際立ちます。
レシピ
ウマヅラハギの身は少々固めですが、その白身には脂質が0.3ほどしか含まれておらず、コレステロールも身100g中47mgと少ないのが特徴です。また、良質なタンパク質を多く含み、エネルギー代謝に関する生体機能に必須な元素であるマグネシウムも豊富です。
ウマヅラハギの煮付け
身離れがよく食べやすい一品
材料(4人分)
- ウマヅラハギ・・・・・・・・・・・4尾
- 針生姜・・・・・・・・・・・・・・少々
- いんげん豆・・・・・・・・・・・・適量
- A:煮汁
- 水・・・・・・・・・・100cc
- みりん・・・・・・・・50cc
- 砂糖・・・・・・・・・大匙1と1/2
- しょうゆ・・・・・・・50cc
- 酒・・・・・・・・・・100cc
作り方
- ウマヅラハギの皮をはいで、内臓を取り除き水洗いする。
- 鍋にAを入れて火にかける。
- 沸騰したら1を入れて煮立ったらアクを取り、中火から弱火で10分。3分程前に食べやすい長さに切ったいんげん豆を入れて煮含める。
- 皿に盛りつけ針生姜をのせて出来あがり。
ポイント
煮汁の味加減は好みで調整してください。
いんげん豆の代わりにねざも良し。
ウマヅラハギの味噌汁
美味しいダシが出る簡単味噌汁
材料(4人分)
- ウマヅラハギ・・・・・・・・・・・2尾(小さいものなら4尾)
- 水またはだし汁・・・・・・・・・・4カップ
- 味噌・・・・・・・・・・・・・・・各ご家庭の量
- 刻みネギ・・・・・・・・・・・・・適量
作り方
- ウマヅラハギの皮をはいで、内臓を取り除き半分に切る。
- ザルに切身を並べ熱湯をまわしかける。生臭みとアクが取れる。
- 鍋に水を入れ沸騰させる。沸騰してから1を入れ再び沸騰したら中火にする。火が通ってから味噌を入れる。
- 椀によそい、刻みねぎを散らす。
ポイント
魚の身は沸騰してから入れること。
煮立てると身が、はがれるので火力に注意。
ねぎの他に、柚子や木の芽などもおすすめです。
ウマヅラハギの刺身
こりこりとした歯ごたえが絶妙!
材料(4人分)
- 新鮮なウマヅラハギ・・・・・・・・2尾
- 大葉・・・・・・・・・・・・・・・数枚
- わさび、大根のケンなど適量
作り方
- ウマヅラハギの皮をはいで、内臓を取り除き3枚におろす。
- 身を薄く切って刺身にする。
- 皿に大葉や大根のケンを敷き2を盛りつける。
- 新鮮な肝臓(融けていないもの)であれば、刺身しょうゆに混ぜて食べると美味しい。
ポイント
よく切れる庖丁を使うこと。
身は弾力があるので薄く切ること。
フグの刺身と似ています。ちょっとぜいたくな気分でどうぞ。